オリキャラの絵師がいて良家のぼんぼんの子。
年は二十代後半の銀さんと同じぐらいなんだけど、実は雰囲気も似てる。
で、その絵師が新八をモデルに指名します。
新八は断りますが、新八が万事屋をやっているということで、依頼と言う形を取ることで、強引に新八をモデルにして、新八を別荘へとつれていってしまいます。
銀さんは最後まで反対してましたし、新八もけして乗り気ではありませんでした。
実は、その前あたりから、新八と銀さんは距離がちょっと縮まりかけてたんです。
銀さんは前々から自覚有で、新八のことが恋愛的に好きでした。
でも新八はまだ銀時をずっと家族と思ってました。
しかしある事件をきっかけに(←これはまたこれで一本長い話がある)、銀さんが新八を家族と思っていることをちゃんと言葉で新八に伝えました。
それまではどこか銀時にどう思われているのか不安だったのですが、その不安ははれて、銀さんも又新八を大事にしようと思いあってました。
新八の気兼ねが消えて、銀時を好き好きと思っているうちに、その好きが家族から恋愛への好きに変わっていく。
丁度そこにきたのが、絵師だったわけです。
距離が生まれたことで、新八は早く帰りたいという気持ちや銀時の傍に居たいという気持ち。
そして何より銀時と雰囲気が似ている絵師に、心が揺れたこと。
そこに気付いた絵師が、ずばり新八に銀時を好きなのかと言ったことで、ついに新八は自覚をしてしまいます。
しかし、自覚したことで、何より同性というハードルを認識します。
まして自分が”家族だ”と言っていたのに、好きになってしまったことを、裏切りに等しいとだと思います。
そんな不安なときに、銀時は傍にいません。
しかし絵師は、そんな新八の不安に付け込み、銀時の代わりになってやろうかと持ちかけます。
銀時に似た空気で、違うことを言われ、ぐしゃぐしゃに泣きまくる新八。
それをずっと絵師はあやし続けます。
新八は、絵師の申し出を受けるとも拒むとも伝えませんでした。
しかし新八が泣き止むと、絵師は新八の服を脱がせ、窓辺へと連れて行きます。
そして絵師は、ただ黙々と絵を描き始めました。
新八は、一晩何も言わずに月明りを見ながら、絵師が書き終わるのを待ちました。
翌朝。
別荘の客間で布団の中で、新八は目を覚ました。
その部屋には、完成された新八の絵と、依頼料がそっと置いてありました。
絵師は新八のありのままが描きたかっただけなんです。
新八に興味を持ったのは、その薄い膜の中に隠された新八の本当を書きたかった。
銀時を独占したい気持ちや、家族のように大事にしたい気持ち。
ぐちゃぐちゃにない交ぜになった、そういう新八の素顔を書きたかったわけです。
銀時や神楽に寄りかかった状態ではなく、家族という枠のない新八の本当を書きたかった。
ありのままの志村新八を絵にしたかったわけですね。
そして絵と言う他人の目から見た自分を見たことで、新八は自分が本当に銀時を好きなことに気付きました。
新八はその絵をその別荘に置いたまま、依頼料だけ受け取って帰路に着きました。
絵には”お節介ありがとう”というメモを添えて。
と言う話を通勤中に歩きながら考えてました。
銀新考えてると本当に幸せです。

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