渡瀬先生の作品は、ふしぎ遊戯から入ってますが、あの頃とまた絵柄が変ったというか、今連載やっている玄武も読んでますが、それとも若干タッチが違う感じがするのは、私だけなんでしょうか。
その前の作品は単行本で読んだけど。
この作品は、筆っぽいというか、陰影が濃い目?なのかな。
えっとヒカ碁の小畑先生チックな絵柄かな。
好きですけど・・・それもとても好きなタイプな・・・。
絵に関しては(”も”と言うべきか?)まるっきりわかっていないので、なんとなくそんな感じがしました。
表紙からして綺麗だなぁ・・・・と下巻はやっぱり蒼磨なんですかね?
だと嬉しいなぁ。
しかし蒼磨って言う名前がまた合うな。
なんていうか、蒼い磨かれた石のような男だし。
綺麗だけど冷たいというのは、ひしひしと感じてしまう。
ついでに言えば、やたらとカラーの正嵩の服が青が多いのは・・・きっと男の子だからだよな。
そのうち緑の服とかも着てくれるよな。
なんか暗示とかしてそうで、ちーっと恐いじゃないか。
っていうか、ぶっちゃけそうなっているというか。
渡瀬先生の作品は、キャラがしっかり作られているので、安心してみていられます。
恐くない恐くない~♪
キャラのブレブレは、結構見ていてしんどいので、そういうことを心配しないでいいだけ、楽ちんです。
押すと揺らぎそうなキャラはちょっと大変なんだ。
しかし構想かなり長く練ってたんですね。
正直玄武やって(おそらくその後に白虎もあるだろうし)、コレやってって正直渡瀬先生のお体を心配してしまったんですが、それだけの長い構想と下地があってこそ出来るというやつなんだろうか。
しかしそれにしても凄いとやっぱり思ってしまう。
私なんてちょっと長い時間の話書くのもしんどいとか思うのに、やっぱりプロって凄いんだなぁと改めて尊敬。
本の装丁も分厚くがっつりしていて、編集さんの”力はいってます”感があります。
いいことですが。
でも実際この本は、3・4巻に普通の単行本にするよりは、まとめていっきに読みたいかもしれない。
う~ん謎解きというか、謎めいた秘密のにおいがあるからかもしれないけれど、アンダロと同じ様な空気がある。
・・・・和洋の違いだけか!!!
基本的には、二つとも秘め事を暴いていくという点と、現代よりもっと古い時代と言うことも共通点だな。
アンダロはどちらかと言うともっと神聖さと背徳と真実のギャップと言うのがあったけれど、櫻狩りは愛欲と背徳と現実のギャップ、と言う感じかな?
あと櫻狩りは同性も入っているからなぁ。
苦手な人はちゃんと避けられる・・・かな?
元々渡瀬先生の作品は、たまにそういうネタが出てきているから、古くから好きと言う人は、まだ何とか大丈夫だと思うんだけど。
ふしぎ遊戯とか短編とかでも出てたしな。
アンダロは同性は無かったなぁ・・・・今後あったらそれはそれで困るけど・・・あぁでもライナスなら・・・イヤダメだ私の可愛いライナスが!!(悲喜交々)
大正時代なら、まだ大丈夫なんだろうか?嗜好の方が。
多分世間的にはダメなんだろうけど、元々の古くは日本はそういう文化が無かったわけではないですし。
それ自体のおじいちゃんおばあちゃんぐらいは、まぁそういう趣味も昔はあったよ~なんて?
遊郭はまだあっただろうけど、陰間はどうなんだろう。
まだあったんだろうか?
明治維新辺りで消されててもおかしくないんだよな。
西洋文化でキリスト教も入ってきておかしくないし。
たしか明治で婚約指輪が入ってきてるから、西洋式の結婚の知識が入ってきてたと言うことは、それなりにキリスト教も広がってただろうし。
でも正規ではなかったかもだけど、でも情勢不安で、仕事がない状態であれば、暗黙の了解でやっていたというのもおかしくはないか。
まぁそこらへんもごちゃごちゃと考えつつ。
中身としては、やっぱり読み応えがあります。
毎回ドキドキとさせられるというか、こっそりこっそり蒼磨がだんだん正嵩に嵌っていく姿というのは、見ていて面白いというか。
清廉潔白を絵にしたような正嵩にも闇はあるわけで。
それが兄と血の繋がらない弟。
それを抱えながら、なお潔白であろうとする正嵩の純粋さに惹かれた・・・かな?
その兄と弟が今後にどう出てくるか、かな。
弟が死んでしまいそうな気がしているのは、私だけなんだろうか。
おそらく、今の家族にって正嵩自身は弟が何かあったときのために、家を途絶えさせない為のスペア。
あとは世間体の為に育てたというところなんだろうな。
でも実際に本当に弟が死ねば、正嵩は家に着かざるを得ない。
元々そのために引き取られたわけだし。
そんな時に、兄が一体どういう対応を取るかは、まぁたかりに来るか、妬むかあたりかな。
ちょっとそこらへんも楽しみ。
子供のような戯言を交えて、少しからかったりして、そうやって触れ合えるだけでいたかったかもしれないな。
そういう欲求が無かったわけではないし、自覚もあっただろうし、そうなりそうな予感もあっただろうな。
それでも傍に居るという確信とか、そういう言葉とか行動が形としてあれば、それをまだ妄信できていたかもしれない。
真実を知っても、同じようにいてくれるなら、行動にしなかったかもしれない。
元々傍に居て欲しいだけ、と言う感じがするし。
行為は二の次。
でもそういう期待とか信じていたと思ってただけに、正嵩の拒絶は辛かっただろうな。
高く浮かされればされるほど落とされた時、前より深く沈んでしまうもんな。
でも今のところ、作中内で蒼磨が欲しいと手を伸ばしているのが、正嵩だけか。
蒼磨自身は終盤は自覚あるだろうけど、正嵩は気付いていなさそう。
確かに蒼磨に言われる前に、そこに気付いていればこうもならなかったのかもしれないけど、まぁそういうのは出来ないキャラだよな。
そこがいいところでもあり、可愛くもあり。
正嵩を汚す行為とわかっていて、そうしたくないと我慢していながら、拒絶によってあぁなってしまった。
正嵩を得て、彼のような純粋な精錬なものへの憧れを埋めたい・・・とか?
う~ん、ちょっとそれも変か。
拒絶されれば追いかけるとは思うけど、受け入れたからと言って引いてくれるタイプとは思えないし。
それこそ完全に正嵩に愛想を尽かすまでは無理そう。
こぇ~よコイツ。
なんていうか、「俺を捨てないでくれ」とか今にもいいそうだし。
精神的には、正嵩に仕える蒼磨なのかもしれない。
うわぁ、めっちゃでかくて血統賞付きの・・・シベリアンハスキーとはアイリッシュウルフハウンドとかあぁいう犬に、激しく懐かれた犬飼ったことのない初心者飼い主みたいなイメージが・・・・。
といいつつ最後のシーンの蝋燭は・・・・アレは反則。
上手い表現だなぁ~と感動した。
そして・・・・エロって思った私はきっと悪くない。
あとはやっぱり櫻子か。
家族に関しては、なんだか蒼磨さん、父親の相手もしてそうだな。
紅をしていたって言うことは、父にとって妾の代わりと言う感じかな?
元々どうして実の母がどうなっているのかっていうのが、出てきて居ない気がする。
死んで引き取られたのか、それともまた何か謎があるのか。
あの紅い目と白髪か・・・・。
・・・・櫻子、一体誰の子だ?
本当に正妻と旦那の子供か?
タイトルの櫻狩りはラスト辺りの台詞からして、櫻=正嵩、と言う見方で良いとは思うんだけど、それだけかな?
まぁ渡瀬先生の作品だし、下手な深読みはしすぎないほうがいいかもしれないな。
でも、今回ラストで自ら手負っちゃったわけだけど、どうする気なんだろう。
ちなみにこの感想、書きながら鬼塚ちひろさんのバラ色の日々を聞いていたんだが、桜狩りに嵌っていると思っちゃたじゃぁないか?

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