やっぱり先ずは、松井先生に感謝。
そして本当にお疲れ様でした・・・としか言いようが無いなぁ。
初めてのジャンプ連載でここまでされた松井先生はやっぱりすごいなぁと思う。
読みきりも楽しみです。
思えば、ジャンプの推理モノで、ここまできっちりと最後までかけた作品は、あまり覚えが無いです。
大体打ち切りコースだったからね。
ジャンプで推理モノは鬼門って、有名な話だし。
まぁ、推理というかサスペンス要素も含んでを言えば、デスノートがあるわけなんですが。
そこらへんを踏まえると、今のバクマンが推理モノやっているのは、意図があるっぽくみえる。
小畑先生、前に推理モノでやってたもんな。
アレ面白かった。
さてさて、途中いろいろありましたが、でもこの作品がなければ、私はスレの方にまで行かなかっただろうなぁと思うし、あそこで小説を落すなんてことしなかったと思うし。
そこでもらえた賛辞と言うのもやっぱり嬉しかったし、いろんな小説も読ませていただけてよかったなぁとおもう。
実は今の銀魂のエロの影響は、このネウロでみたエロの影響をかなり受けています。
感想の書き方とかも。
それだけでも本当に、松井先生には感謝してもし足りない。
ネウロがなくなるとなると、ますます私が見るジャンプ作品が少なくなるなぁ・・・・。
さて、先ずはいろいろと項目絞って感想を書きたいと思う。
先ず絵に関してですが、これに関しては文句なしだと思う。
正直一点の文句も出ませんよ、私。
ネウロのあの独特のセンスと構図は松井先生のセンスがこれでもかと詰まっている気がします。
なんというか、写実的な綺麗さではないと思うけど、松井先生の絵は松井先生にしかかけないだろうなと言う、そう言うものにあふれてた。
私が身体のラインをこれほどじっくり舐めるようにみた漫画ははじめただ。
特筆したいのが、キャラクターの衣装のセンスのよさ。
身に着けているものが、みんな本当にかっこいいんです。
弥子ちゃんはよくよく私服を着ているんですが、どれも本当に売ってたら是非買いたいと思うようなものばかりです。
服の組み合わせがすごくよかったし、ネウロの私服姿もすごくかっこよかった。
男のスカーフ姿であれほど絵になっている奴は初めて見たよ。
こういうハイセンスさは、本当に他の漫画では見られないものだったなぁとおもいます。
次にキャラクター。
独特すぎるし、面白い部分を着いてきたキャラでもあったし。
何より、ある意味ジャンプに喧嘩をふっかけたようなキャラクター設定だったと思います。
主人公ネウロの設定がこれまた奇抜だなぁと。
食欲オンリーで、正義感だとかはまったく無し。
これ以上の無いドSで、拷問大好きさん。
最強設定として登場しておきながら、前半の終了間際には、力を枯渇しすぎて血反吐を吐き、さら後半では完全に休憩にまで入り、さらに最後には完全に0になったという、逆ジャンプ主人公とでも言いましょうか?
普通のジャンプの主人公は0からのスタートなんですけど・・・まさに逆に行くという。
それゆえに、ジャンプお得意の敵のハードルを上げていって主人公を成長させるというストーリー展開は無理なんですよね。
その中で試行錯誤していく様はかなり面白かったです。
確実に0へと近づいていく中で、ドンドン敵のハードルが上がっていくのがまたハラハラさせられました。
さらにその奇抜さを高めるように、犯人のぶち壊れっぷり。
最初は、豹変が怖かったんですが、慣れれば面白いことこの上なかった。
ファンの中では、犯人の豹変を楽しみにしている人も多かったぐらいですし、人気の犯人とかも居ましたしね。
同情を買うような犯人が居なかったのも、私としては好ましかったです。
悪いことをするのが、それ相応に理由があるのだと言う性善説は、あまり好きではないので。
悪の美学を貫いたものは、それはそれなりに価値があると思います。
もちろんそれゆえのリスクを背負うのを承知でということでですが。
次に短編ストーリー構成。
短編は面白かったなぁ。
ただ、アニメ化以降のギャグとかがちょっと間延びしてしまう印象が強かった。
アレはいらないと思うなぁ。
ネウロのよさって、スピード感もあるから、そこらへんが残念だった。
ただ一話一話自体は毎回面白かったと思う。
笑わせてくれたし、後半でもギャグもやってくれたし、毎回小ネタというかブラックなネタとかは、面白かった。
コレ、大丈夫?版権とか・・・と心配しまくったなぁ。
特に政治ネタとか・・・毎回笑わせてもらった。
そう言う意味でも結構ぎりぎりのネタ使っていて、そういうどきどき感があって面白かったなぁ。
さらに最後にまとめとして長編ストーリー構成。
やはり問題は後半だったと思う。
この感想はやはり外せないかなぁ。
正直、前半で終わっていれば、神的作品だといってもいいんだけど、どうしても後半で壊してしまった感が否めません。
設定上仕方が無かったとは思うけど、5本指の辺りがやっぱりなぁ。
もうちょっと減らしてもよかったと思うんだ。
どS描くのも楽しいだろうし、見ていても面白かったんだけど。
あとジェニュインがちょっと残念だったかなぁ。
もうちょっとガンガン闘ってもよかったんだけど。
娯楽作品ということなので、わかってはいるんですが、う~ん。
やっぱりあと、チー坊の辺りかな。
吾代との関係を持ってくることで、芋づる式に笹塚を引っ張りだしたかったんだろうと思うんだけど。(多分その前座としての睦月ちゃん編だったと思う)
ただそれよりもいっそうの事シンプルに、笹塚の過去と絡めての方が、すっきりしたんじゃないかなぁとか思います。
笹塚の過去はこの話の肝だったわけなんだけど、もうちょっと彼の感情をちゃんと出して欲しかったのはあります。
そう言う意味での掘り下げが欲しかった。
彼らしいといえばらしいんだけど、アイさんと同じ印象なんだよな。
幽霊というか、生きていない人みたいに見えた。
まぁXIの最後でそれが明らかになったわけなんだけど、もうちょっと・・・こうフォローが欲しかった気がしなくは無いです。
まぁ気になったのはそれぐらいかな。
それでも、規制の厳しい中でこれだけの長い話を描ききられたというのは、すごいと思うのが実感です。
難しいだろう、結構。
5本指はDRが一番好きだったかもしれません。
あとは、やはり前編のHAL編までの流れは神がかってたし、パスワードとか弥子の日付越えなんかもすごくよかったし、作品自体のテーマには一貫性が見えて、面白かったと思う。
後半に対して残念と書きましたが、それでも弥子の誘拐から奪回、アイの死でシックスの登場と言う流れもすごくよかった。
毎週毎週ハラハラどきどきしながら待ってましたから。
まぁ私が根っからのネウ弥子っていうのもあるんだけどさ。
もう一人の弥子ちゃんとか、ぎゃぁ~ってなったよなぁ。
可愛かった・・・弥子ちゃん可愛かった。
テーマの成長って言う意味では、弥子ちゃんの成長も目覚しかったけど、やっぱり後半のネウロの人間に対する理解とかもすごくよかった。
最終一歩前の弥子ちゃんを引き寄せて、なんていう無用な心配をしたのだろうっていうネウロがすごくよかった。
なんかぶわぁ~って泣きそうになったもん。
アレがネウロの日付越えかなぁっていう気がした。
まして相棒とまで言ってくれたし。
弥子ちゃんが落ち込んで、事務所離れたときもあったから、余計に嬉しいものがあったなぁ。
やっぱりこの主人公二人の成長っていうのは、目覚しいものがあったんだよな。
弥子ちゃんがどうしても戦闘的な足手まといになるということを克服して、そしてネウロと対等になっていく様がよかったし、一方でネウロも最初は最強でぜんぜん人間に対して理解だってしてなかったのに、だんだん弥子ちゃんの目を通して、人間を理解していってくれてたのが嬉しかった。
最終回のラスト。
どうなったんだろうなぁ・・・あの飛行機。
大丈夫か?飛行機から引き摺り下ろして外国飛び回りそうだな、ネウロ。
でも無駄にはしゃいで魔力使いすぎんなよ。
また魔界にとんぼ帰りしなきゃならんぞ。
しかしなにより、ネウロと弥子ちゃんが二人揃って笑顔でENDを迎えてくれたという事実が、私は何より嬉しいです。
そして無事連載を終えられた松井先生に感謝です。
次回作どんなんなんでしょうね。
まったく想像がつかないんですけど、ネウロが推理モノでなかったらキューピッド話だったというのだから、何が出てきてもおかしくは無いんですよね。
めっちゃ期待してます。

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