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日記兼二次小説スペースです。 あと、時々読んだ本や歌の感想などなど。 初めての方は、カテゴリーの”初めての人へ”をお読みください。
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典型的なB型人間。
会社では何故かA型と言われますが、私生活では完全なB型と言われます。
熱中すると語りたくなってしょうがない。
関西在住、性格も大阪人より。
TVに突っ込みを入れるのは止めたい今日この頃。
趣味は邦楽を愛する。お気に入り喫茶店開拓
一人が好きな割りに、時折凄く寂しがりやです。
字書き歴7年近く。
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銀新で、久しぶりに。
シリアス書いてると、時々逃げ出したくなるなぁ。

BGMは映画「恋.火」より”永/遠”
この映画はラストの締め方がすごく好きだった。
終わった後が、結構スッとした感じが。

























赤、青、黄色にただの光。それらがシャワーのように降り注いだ。目の前では子供らが二人はしゃぎ、それにやたらとキャサリンが絡む。その度に子供らの花火が弧を描き、不規則な煙の絵を描く。

「なかなか、風流じゃないか。」

隣に居たババァが、ニヤニヤと笑いながら言った。風流と言うのは、こういうものだったか?などと思いながらも、俺はただため息を一つ吐くだけだった。

「もう大分涼しいのに、花火とはね。
 これはこれでいいもんさ。」

「夏の名残ってか?」

秋ももうすぐ始まるという時期に、いつの間に忘れ去られていた花火セットが台所から顔を出した。この夏は何かと忙しくしていたので、買ってくれと強請ったはずの神楽さえも忘れていた。
来年まで置いておけば湿気てしまう。それぐらいならばと、夕食を終えて、定休日の階下の住人も誘って花火へと公園まで赴いたわけだった。
神楽は打ち上げ花火はあっても、こういう小さなセットの花火は初めてらしく、至極嬉しそうにはしゃいだ。新八も新八で、はしゃぎ暴れる神楽を諌めながらも楽しそうだった。

一つ楽しみ、一つ終えて、一つ火を灯す。

季節外れの花火。夏の名残。

ドンドンと消費されていく花火は、残り何本だろうか。俺はそれを確認する気もなく思った。

「もうすぐ、彼岸か。」

ババァはタバコを燻らせた。そしてふわふわと揺れながら上っていく煙を、俺は少しだけ吸い込む。酩酊するわけでもないが、花火とはまた違う煙は少しだけ甘く感じた。

「だな。」

もうこれで夏も終わりだ。夏が終われば秋が来て、冬になる。もうめぐる季節を何度こうして惜しんだか分からない。目の前で、楽しそうにはしゃぐ姿は、何度見ることが出来るか。何度俺の名を呼んでくれるのか。何度俺と一緒にいてくれるのか。タイムリミットが分からない。分からないから、ただ今を惜しむ。

触れられない。キラキラと輝く滴が零れて消える。様々な色の光が、子供らを照らす。照らしては消え、また照らしては消えて、そしてそれはいつか終わる。花火は終わり、夏は終わる。終わった夏は、もう二度と触れられないところへと行き、ただ記憶と言う箱に詰め込まれて、一つ一つと増えていく。
そしていつか、その箱は増えることさえ止めて、小さな山になって終わる。
終わるのだ。このときが。それでもいい。だから今は。

「銀ちゃん。」

「銀さん。」

こちらに手を振る子供ら二人が、こちらへ来いと強請るから。
俺は重たい腰を上げて、導かれるままに歩み寄る。


今はまだ、永遠を夢見る。









銀さんが乙女だな。
練習と言うよりもただの思いつきか。

以前にも別ジャンルで書いたことがあるんですが、夏は曖昧なものばっかりだと思うんです。
夏といえば怪談ですが、その幽霊しかり、花火しかり、夏祭りしかり。
そもそも夏の暑さ事態が、一瞬って感じで、梅雨が明けて始まると、お盆を過ぎると涼しくなる。
夏ってそう言う曖昧で一瞬で触れられないものばっかりが、ぎゅっと濃縮されて出来上がってる気がして。
だから妙に切ないというか、寂しくて、特に秋に切なくなるのは、そういう夏のすぐ後だからじゃないかなって思う。
夏の一瞬ででも強烈だった曖昧さが、秋になって実感できてしまうというか。

そんなことを思うんですよね。
だから銀さんみたいな人は、夏は寂しいというか、暑さとのギャップみたいなものが辛かったらいいなぁとか。
まぁいろいろと思います。

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